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ラーメン



小学生の頃、親に連れられてラーメンを食べに行った。


数年前に開店した近所のラーメン屋さん。


個人経営の その店構えは せいぜい10人が入れる程度。


立地条件が悪いのか、あまり流行っている様子はない。


食事時に店の前を通りかかっても、お客さんはあまりいない。




しかし、立地条件が悪いだけで ひょっとしたら味はいいのかも という事で家族で行ってみることにした。





店に入り、席につく。


カウンター席だ。


子供というのはカウンター席が嬉しいものである。


なんとなく大人になった気がするのだ。


注文をすませ、出来上がりを楽しみに待つ。


カウンター席は厨房が見渡せる。


厨房というのは まるで秘密基地のようだ。


子供心に思ったこの感想は、あながち間違っていなかったなと、大人になって思う。


料理人にしてみれば、まさに基地そのものだろう。




初めて目にする秘密基地を ドキドキしながら覗き見る。


見る物全てが新鮮。


光り輝く銀世界。


幼い私のワクワクは止まらない。



だが 見た事ない物だらけの厨房に、見慣れた物が一つだけあった。





・・・ チャルメラ の空き袋。



子供ながらに思う。


「アレッ?」




見てはいけない物を見てしまった。


いや、ラーメン屋にラーメンがあるのは間違いではないはずなのだが。


何か変だ。


まさかアレを茹でているのだろうか。


まさかっ! ・・・いや、ウソっ、えっ? まさか!


マズイ、あの袋をウチの親が見つけたらバレてしまうではないか。


(大変だ! バレたら喧嘩になってしまう!)



気が気ではない。


急にテンション がた落ち である。


あまりにも突然な私の変貌ぶりに親が心配する。


親を心配させるのは気が引けたが、私の方に注意が引きつけられるのはむしろ好都合である。


何故か立場はラーメン屋の味方。



私の願いが通じたのか、私の親が空き袋を見つける事はなかった。



結果として、出てきたラーメンはチャルメラではなかった。


いかに子供でも一目で判る。


取り越し苦労だったようだ。 きっとあれは店主の ”まかない” だったのだろう。


ラーメンを見て何故か安堵としている私を見て、両親は 「?」 という顔をしていたが、


何か説明するのも恥ずかしいので、とにかく食べ始める。


しかし気持ちの変動が激しすぎて ラーメンの味などよく分からない。


こんな事なら家でチャルメラを食べていた方がましである。





そして私は一つ大人になった。


カウンター席は大人の席。
子供にはまだ早い。








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ダムぬし より

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